(教育目標)
1) 日本語学と日本文学の両面に渡る基礎的な知識の習得
「日本語学概論」や「日本文学概論」などの授業を通して、各分野の幅広い領域に関する基礎的な知識を履修させるが、その際、学生個人の専門にかかわらず、両者とも履修するように指導している。
2) 上代から現代の各時代にわたる基礎的な文献に関する知識の習得
各文献の性格を知るとともに、そのような文献資料を取り扱う上での基礎的な技術や方法を習得させる必要がある。
3) 学生の自主的で創造的な思考の育成
報告資料の作成、発表(プレゼンテーション)のしかたなどを演習等を通じて具体的に指導し、それに基づいた学生の研究活動を支援する。こうして個々の学生が発信型の人間になることを目指す。
4) 丁寧な卒業論文指導
3年次の11月の論文テーマの仮申請から指導が始まる。テーマ選びは学生の自主性を尊重しており、その後、教員との一対一のきめ細かい個人指導を経て卒業論文として完成させていく。4年次の秋に中間報告会を開催し、学生が一人ずつ発表するが、その場には助手を含めた全教員が出席し、卒業論文指導を指導教員一人にまかせるのでなく、丁寧な指導を行う。
5) 日本語そのものの多方面に渡る理解
日本語学分野では、日本語の全体を総合的に把握していくことが重要である。日本語には、上代から現代までのそれぞれの時代ごとの多様性、方言をはじめとする地域による多様性、さらに、世界の各国ごとの多様性がある。そのようなバリエーションの全体を総合的に把握していく態度を身に付けさせる。
6) 文学表現の読解分析能力の育成と日本文学についての深い知見の習得
日本文学分野では、古代文学から現代文学までの様々な表現様式の具体的な様態にふれさせて、文学表現の読解分析能力を養い、日本文学についての深い知見をもたせていく。写本、版本、活字などのさまざまな文字テキストに加えて、能や歌舞伎などの古典芸能にも目を向けさせる。演習や文学史についての学習を通じて、社会や歴史との関わりの中で文学を考える態度を身に付けさせる。