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はじめに:

 日本語学習者の多くには、私たちスタッフの中の留学生を含め、ネイティブスピーカーのような日本語を話したいという希望があり、そのため正しいアクセントの習得の必要性が高まっていると思われます。しかし実際には、教育においてアクセント学習の占める割合は極めて少なく、近年ではそのことが問題視されています。その原因として、アクセントの教育を行うためには教師が専門分野の知識を有する必要があり、特に海外においては、それが可能な教師が非常に少ないことが挙げられます。このため、学習者及び外国人日本語教師にとって、手軽にアクセントが学習できる教材の開発が急務になってきました。さらに、それは可能な限り、多くの学習者が利用できることが望ましいと思われます。このような要望に応えるべく、本教材の開発にいたりました。
 本教材は主に二つの特徴があります。まず、動画説明による東京語アクセントの性質、つまり東京語の場合は、モーラとモーラの間でピッチが変化するという高低アクセントの概念から始まり、学習者のアクセント習得には避けて通れない音節とモーラの違いについて詳しく説明しています。さらに、学習者に東京語アクセントが高低アクセントであることを実感できるよう、音声と同時にアクセントのピッチ曲線も提示し、ピッチの高低差を聴覚だけでなく視覚的にもイメージが作れるように工夫しました。
 次に、本教材は日本語のほかに英語、中国語、韓国語の多言語によるものであることが大きなポイントとなっています。アクセント教育は日本語学習の初期段階から力を入れるべきであると言われています。そのため本教材は初級学習者でも理解を高められるよう、複数の言語による説明を行っています。さらに、本教材は動画によるweb教材であることを生かし、各言語による説明の画面でも他の言語の画面にリンクできるようになっています。また、説明だけでなく練習問題も設けており、web教材としての特性を生かした画期的なシステムであると言えます。スタッフ一同、この教材が学習者に役立つことを願っています。
 最後に本教材の作製にあたって、首都大学東京の西郡仁朗教授をはじめとする多くの方々から暖かいご支援、ご指導をいただきましたことを心より感謝を申し上げます。この場を借りて、お礼を申し上げたいと思います。

スタッフ一同 

使用方法:

東京語アクセントとは
 東京語アクセントの基礎知識についての説明は「東京語アクセントとは」をクリックしてください。

頭高型、中高型、平板型、尾高型
 東京語アクセントは4つのアクセントパターンがあります。それぞれの型をクリックすると説明が見られます。各アクセントパターンの説明の最後に「練習問題」があります。まず自分で発音してみてください。正しい発音を確認したいときは、 speakerをクリックして聞いてください。

各言語
 どの画面でも、言語バーをクリックすると、この画面の他の言語の説明を見ることができます。例えば、まず日本語で見ていて、その内容の理解に自信がない時は、自分の母語(例:中国語)をクリックすれば、この画面の中国語の説明に切り替わりますので、お試しください。