『大田区』スクリプト
その1
N: 東京都にある23の区の中で、いちばん大きいのがここ大田区です。多摩川に沿ってひろがり、また 東京湾に面している大田区には、さまざまな顔があります。例えば高級住宅がたくさんある田園調布、町工場がある蒲田や大森、それから羽田空港も大田区の中にあります。 今日は大田区の歴史や文化、産業などいろいろなことをみなさんに紹介したいと思います。
N: 東京都には多摩川という大きな川があり、大田区はその下流に位置しています。下流では大雨が降ると洪水がおこって被害を受けることが多かったため、ここ大田区では、全国的にも珍しい、雨を止めるためのお祭りが鎌倉時代からずっとおこなわれています。このお祭りは「水止舞(すいしまい)」といって、大田区大森の厳正寺というところで毎年7月におこなわれます。
N: この二人の男性は、雨を降らせる龍をあらわしています。水をかけられながらお寺に運ばれていきます。手に持って吹いているのは、ほら貝というものです。この音も、龍の声をあらわしているのかもしれません。
N: お寺に運ばれると、龍を巻いていた藁がほどかれます。そして、今度は舞台の上で舞がはじまります。この舞は、牡丹の花の中で雄の獅子、雌の獅子、若い獅子の三匹が踊る様子をあらわしています。大人から子どもまで、色んな人が参加していますね。地域の人みんなで、伝統あるお祭りを伝えている様子がよくわかります。