TMU方言デジタルミュージアムについて
TMU方言デジタルミュージアムでは、現在、平山輝男東京都立大学名誉教授により1960年頃に収集された方言音声データを公開しています。
東京都立大学は20世紀後半、日本の方言研究の重要な拠点の一つでした。平山教授は、都立大学方言学会を設立され、平成17年3月まで約50年にわたり活発な研究活動が行われました。しかし、東京都立大学は2005年、首都大学東京へとかわり、都立大学方言学会も解散し、方言研究の伝統が一旦途絶えてしまいました。平山先生が収集された音声データも、倉庫に収蔵されたままの状態でいました。一度助手の方の尽力によってオープンリールからDATデータへと変換されましたが、そのままになっていました。
TMU日本語・日本語教育研究会は、1978年に発足した団体です。一時期首都大学東京・東京都立大学 日本語・日本語教育研究会へと研究会名を変更しましたが、変わらず雑誌『日本語研究』を発行し続けてきました。
2020年に再度学名が東京都立大学に戻ったことを受け、TMU日本語・日本語教育研究会は過去の研究資源の継承と共有活動を行うことにいたしました。方言デジタルミュージアムは、都立大の方言研究の遺産の共有活動の一つです。
本研究会は、一度途絶えてしまった都立大学の方言研究の伝統を次世代につなぐ団体として、東京ならびに国内外の日本語の多様性を尊重する団体として、社会に貢献できれば幸いです。
<データについて>
現在約227データを搭載しています。
<搭載都道府県について>
北海道(利尻等)
東京都(島しょ部)
島根県(隠岐)
静岡県(伊豆)
富山県
高知県
鹿児島県
沖縄県 (石垣島等、データ全体の76%)
<データベースについて>
個人情報保護の観点からデータベースは公開しておりません。
ご覧になりたい方はご一報ください。
<データ提供のお願い>
過去に収集した方言音声データは、音声の通時的研究において非常に貴重な言語資源です。
TMU方言デジタルミュージアムは、そうした音声を広く研究者に共有できるよう、音声データ登録の機能を付与しました。
もし、お手持ちの音声データで提供可能なものがございましたら、ご一報ください。
2024年7月12日
開発責任者 松田真希子