宮古島の言語景観1

作成:ダニエル・ロング・下地理則



アララガマ魂(「負けてたまるか」、「なにくそ!」という感じの表現)

「ガマ」は指小辞で、沖縄(本島)の「ぐゎー」に当たる。固定化されていて、島でよく見かける表現です。


んみゃーちかぎすま(いらっしゃい美しい島)

かぎは沖縄(本島)の「ちゅら」に当たる


ちょっとマチ(シマの名前と待つの命令形をかけている)

これは宮古のことばではなくて、沖縄(本島)のことばだが、ハマダイ、ヒメダイの仲間のことを島ことばで「マチ」と呼んでいる。それを「ちょっと待ち!」にかけている保護されている魚の違法漁業を取り締まるポスターです。


オゴエ!(驚いたときの感動詞)

オゴエ!は感動詞で、宮古島ローカルのテレビ製作会社の名称となっている


いんぶり(海愛好人)

インは海のこと


あららがま

(「負けてたまるか」、「なにくそ!」という感じの表現)


うわぁーむぬーあずざだかーぞーにんぎんやーすがやー

お前はものを言わなければ(しゃべらなければ)いい人間なんだけどなぁ。(平良のことば)


Nu Fatty(何を食べようかなっと?)

「ヌーファッティ」はイベント企画団体の名称


魂(マブイ)

マブイは魂の意味。


ミャーカ

ミャーカはお墓を意味する宮古島方言だが、多良間ではメーカとなっているから、この紹介では「ウプメーカ」と、現地の発音を使っている。


やまぁーかさぬんなよー運動

かさぬんなよ(重ねるなよ)


ゆんたく

ゆんたくは宮古のことばではなく、沖縄(本島)で「おしゃべり」を意味する有名な単語。宮古に沖縄本島のことばが持ち込まれている例に当たる。


んみゃーち、ユイマール

店名はユイマールで、宮古島ことばではなく沖縄(本島)のことばで「共同体、調和」を意味する。んみゃーちは宮古ことばでいっらしゃい。


ピンザアブ




ムイカガー

ガー(カーの連濁)は「川」も「井戸」も表わす。


宮古の海(みゃーくぬいん)

海はインだが、元々は[im]だった。


宮古の島(みゃーくぬすま)




フーヤガー(ヌーヤガー=何だ)

フェリー乗り場の待合室の落書き。沖縄(本島のことば。宮古なら「ナオティ」か「ナオティガ」、「ナオガ」などになる。沖縄ではな本土の断定助動詞(コピュラ)の「ダ」に当たる「ヤ」は使われない。「ナオティ」は「何って?」に当たる。


ユウムツ(”世の道”の意)
ウプユウ(”大きい世”の意)

本当の発音は「ムツ」ではなく。[mtsu]。日本語祖語で「おお(大)」はオポ。琉球では、母音変化でウプになった。沖縄(本島)では「ウフ」になった。ヤマトでは、オポがオホを経て、ハ行転呼音でオヲになった。


ウプユウ
ユガフ(豊か)




んみゃーち伊良部島んかい(いらっしゃい、伊良部島へ)

沖縄本島の「カイ」(東京語の「へ」)に当たる宮古の「ンカイ」が見られる。


響(とぅゆ)む

とぅゆむの意味は「響き渡る」や「行き渡る」という意味で、「響」も「豊」も宛てられる。豊見氏親(とぅゆみうずぬしゅ)という伊良部の伝説的英雄の名前にも。


マイフカ(お利口さんという意味。)
てぃーますの会

”まいふが”が普通。お利口さんという意味。ここでは「ふかふか」にかけているようです。もっとも、大神島など、マイフカと無声化している方言もある。


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