• 求める学生
  • 本ゼミの指導方針
  • 奥野ゼミを志願される方へ
  • ゼミ生からのメッセージ
  • 求める学生

    東京都立大学人文科学研究科日本語教育学教室の奥野ゼミでは、
    日本語を対象とした、第二言語習得研究に関心を持つ方の受験を歓迎します。

    とくに
    (1)日本語の習得過程、日本語の学習過程に強い興味があり、
    (2)中間言語の観察・記述から見える現象の要因解明や現場への応用を目指しており、
    (3)教育現場や社会への貢献を考え、
    (4)将来何らかの形で言語教育やことばに関わる場で働こうとする学生を求めます。

  • 本ゼミの指導方針

     奥野ゼミは主体的な学び、協学を大切にした指導を行っています。そのため、ゼミではお互いの研究への建設的な意見が求められます。
    時には厳しいコメントが飛び交いますが、信頼関係の中で切磋琢磨するゼミ風土があります。
    また、興味や関心に応じたグループでの勉強会なども推奨しています。また学会、研究会への参加、発表、論文投稿を支援し、そのための指導も行います。
    決められた年数、与えられた環境で、いかに意味のある研究ができるかを考え、指導教員、ゼミ生一同が、高め合いながら研究を進めていきます。

     また、奥野ゼミでは他のゼミ生との博士後期課程合同ゼミや、他大学合同のゼミ合宿も行っています。日本語教育学教室では他大学の先生による夏期集中講座もあります。他大学の院生、教師陣からも新しい視点や刺激を受けながら学べる環境を用意しています。 

  • 奥野ゼミを志願される方へ

    全員対象

    1)第二言語習得研究に関する概説書を最低一冊お読みください。
    2)奥野が執筆した書籍や論文にも目を通してください。
    3)その上で、日本語を対象とした第二言語習得研究テーマを決め、研究計画書(A4で2枚程度。様式は自由)を執筆ください。
    研究計画書は、人の手を借りず、独力で執筆することとし、目的、先行研究(明らかになっていることと残された課題)、手法、予想される結果、研究意義、および博士希望の方はこれまでに着手済みの内容について明記してください。
    4)研究計画書と履歴書を添付し、願書提出締め切りの2ヵ月前までにメールでお送りください。留学生で研究生、修士志望の方 はN1証明書も添付してください。尚、日本語教師経験や日本語教師能力検定試験合格の有無についても記載してください。
    5)受け入れ可能性がある場合、こちらから1ケ月以内に返信を行います。
    6)ゼミ見学を希望される場合にもご連絡ください。尚、願書受付期間中、願書提出後はご遠慮ください。
    7)研究生試験は、年に一回11月です。博士前期課程の試験は9月と2月に実施されます。博士後期課程は2月に実施されます。
    また、7月に大学院説明会が行われますので、そちらもご活用ください。大学院説明会では日本語教育学教室の全てのゼミについて知ることが可能です。大学院試験の過去問題も入手できます。(※詳細は研究科サイトでご確認ください)

    正規生をお考えのみなさま

    8)前期課程の場合は、規定の2年間で修士論文を執筆することが前提となります。後期課程の場合は、規定の3年間で博士論文 を執筆することが前提となります。そのため、他大学の修士課程から本ゼミに入ろうとされる場合には、
    (1)修士論文もしくは それに相当する論文が100頁程度あること、
    (2)できれば修士の内容を学会発表や論文発表を済ませていること、
    (3)第二言 語習得研究の研究手法について一定の知見があることなどが求められます。

    研究生をお考えのみなさま

    研究生を志望される場合は以下についてご了解ください。
    (1)研究生に入っても、修士、博士の試験に合格できるとは限りません。
    (2)研究生の受け入れ期間は一年間です。奥野ゼミの場合は大学院入試の合否結果に関わらず、延長は原則として認めません。
    (3)研究生期間中は日本語力を高め、研究の基礎を学び、大学院試験の準備をしながら、修士合格を想定して研究を進めるため、勉学を最優先にしていただきます。ゼミや授業への遅刻や欠席にも注意してください。

  • ゼミ生からのメッセージ

    博士後期課程を希望される方へ

    後期課程に入ってから、非常に重要ですが、ずっとその難しさに苦しまれてきたことが四つあります。
     一、明らかにしたいことを見つけること。
     二、それに適した方法を見つけること。
     三、一と二を人に説明して理解してもらうこと。
     四、規律正しい生活を送ること。
    このゼミでは、まず自分の力で一から三を取り組み、そしてほかのゼミ生からの厳しい意見でよりよいものにしていくことが要求されています。一から三まで全部一人で悶々とやるのも、一から三まで全部人に任せるのもダメでした。決して楽ではないですが、自分の力と仲間との協力で少しずつ、いま前へ進んでいます。
    また、博論という旅は、簡単に踏み出せますが、なかなか目的地に着かないものです。3年に亘る学問行脚には、本気がなければ続きません。自分に本気はあるか、旅に出る前に今一度確かめた方がよいでしょう。(W)

    私はまだ社会人経験がありませんが、非常勤で日本語教師、通訳、販売のアルバイトの経験はあります。いずれもある種、サービスを提供する仕事なので、学生の成長やお客さんの笑顔が見えると、役に立ったかなと、(自己)満足感が得られます。
    しかし、研究は、そのような満足感はほとんど得られないと思います。自分の研究はきっと教育に貢献できると思いたいが、現場の先生から、発表のオーディエンスから、論文の査読者から、疑問を呈されることが多いです。
    016年ノーベル賞受賞の大隅先生は会見で「サイエンスは、どこに向かっているのかがわからないところが楽しいのです。『これをやったらよい成果につながります』と言うのは、サイエンスにとってはとても難しいことです。」と仰いました。言語習得研究もサイエンスだと捉えれば、どこに向かっているのかがわからないことを不安に思いながらも、楽しめることが大切なのではないかなと思います。(J)

    私の実感から申しあげますと、このゼミの方針は「やりたいテーマをとこんとやる」ことです。つまり、自分が本当に何を明らかにしたいことをきちんと考えるのは前提です。これは研究の基本ですが、決して容易ではありません。
    私は博士後期課程に入って、ずっと一人で研究テーマを悩んだ時期がありました。専門分野の本や論文を読むことは大事ですが、たくさん読むうちに、数々の素晴らしい理論に憧れ、初心を忘れ、本末転倒になってしまいました。
    その時、先生をはじめゼミの仲間が正道から外れないように止めてくれました。ただ、このゼミでは、他のテーマに変えるなどのアドバイスはほとんどしません。やりたいテーマが決まると、研究に直面する問題が解決できるようにみんなで真剣に考えます。
    研究は一人で抱え込んで悩むだけではできないと言われますが、真剣に悩んでくることも大切なことだと私は思います。(M)

    この研究室に入る前に考えてほしいことが3つあります。
    1.「当該のテーマにおいて何が明らかにされていて、今後どんな研究をする必要があるのか。」
    研究とは、新しい発見をすることでもあります。これまでどのような研究が行われてきたのかを整理しなければ、当然何が新しいことなのかも分かるはずがありません。
    2.「なぜ、奥野ゼミで研究する必要があるのか。」
    関連の論文などを読み、指導教官として奥野先生を選ばれる理由を考えてみてください。
    3.「英語の論文を読む覚悟があるのか。」
    SLA研究をするにあたり「英語を読むのは絶対に嫌だ!」という人は、第一線の論文が読めないということになりますので、おすすめできません。(S)

    博士前期課程を希望される方へ

    私は2015年4月に院に入学しましたが、現在休学をし、海外で日本語を教えています。
    日本語教師としての経験が浅く、また一度は海外での指導経験も積みたいと感じており、在学中ではありましたが、そのような機会に恵まれたためです。
    海外の日本語教育は、国内の日本語教育とは、基本的な条件や学生の質、日本語教育を取り巻く環境が異なる一方、変わらない部分ももちろんあり、広い視野で日本語教育というものを見つめなおす良い機会を頂けたと日々感じています。
    私が院に入って実感したことは、院での研究活動は学部までの勉強とは異なり、自分が何を研究したいのか、何を探求したいのかという目的意識が何より重要だということでした。その点では、現場経験を豊富に持っている方や、既に明確な問題意識がある方は非常に有利だと感じています。
    また、私の場合、学部は日本語教育ではありませんし、一度社会人経験も経たりと、回り道をした上で院へ入りました。奥野ゼミには国籍も含め多様な背景を持ったメンバーが集まっています。
    自律的に研究活動を進める意志があれば、年齢や国籍を越え、多くの面で支え合える仲間達がいるゼミです。私も2018年に復学を予定していますので、新たな出会いを今から楽しみにしています。(I)